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SV-P1616D / KT88で聴くオリジナル盤, テストプレス, プロモ盤

今日は東京のTさんが試聴室にお別れにきて下さいました。

MUSIC BIRD時代の番組ゲスト真空管オーディオフェアのセミナー等で親しくさせて頂いてきたTさんですが、最後に4344でTさん厳選のオリジナル盤, テストプレス, プロモ盤を聴いてみたいということで、SV-Pre1616D + SV-P1616D / KT88をスタンバイしました。

ロックをもっとも ”らしく”鳴らしてくれるセットアップです。
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Deep Purple "in Rock" (1970)
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この盤の注目ポイントはマトリクス番号 A2/B1でスタンパー番号Gの最初期盤というところです。

マトリクス番号について少し復習しておくと、レコードが製造された世代を知るうえで重要な資料となる刻印番号で、レコード盤の内周(ランオフ溝 / デッドワックス)に刻まれている文字列から音源の制作管理番号, カッティング (ラッカー)の識別, プレス工場やエンジニア等の情報が含まれています。

スタンパー番号についてはUK EMI系 (Parlophone / Apple / HMV など)ではGRAMOPHLTDの順でスタンパーの世代を知ることが出来、Gスタンパーが最も初期です。価格6桁というのも納得の貴重盤で、非常にケバが立って音圧の高いず太いサウンドが凄かったです。

続いてはコージー・パウエル (Cozy Powell)の ”Over the Top” (1979年)のテストプレス。UKハードロックを代表する名ドラマーであるコージー・パウエル初のソロ・アルバムで、ドラマー主導のハードロック・アルバムの金字塔として多くのファンに知られています。
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テストプレス盤 (Test Pressing)とは市販・配布に先立って音や品質を確認するためだけに少数作られる試作プレス盤のことで、そもそも市場に流れることがない量産前の最終チェック用で、極端にプレス数が少なく (数枚~10枚程度)、市販盤とは別次元の希少性がコレクター魂をくすぐる所以です。

さらに興味深いのが、これらテストプレスが果たしてOK盤なのかボツ盤なのかが誰にも分からないことで、量産ファーストプレスとテストプレスを極めてシビアに比較して、これこそがOK盤だ!的な研究もマニアの中では行われているようです。いずれにしても非常に貴重な存在であることは間違いありません。

続いては拙著 「ラストメッセージ」の ”SUNVALLEY audio 特選リファレンスディスク40選”でも取り上げたThe Doobie Brothersの名作 ”The Captain and Me” (1973)のプロモ盤です。
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プロモ盤とは文字通りプロモーション (宣伝)を目的として主にラジオ局やDJ等の関係者にのみ配布 (厳密には貸与)されたもので、その存在の希少性, オリジナル盤同等 (あるいはそれ以上)の音質という側面からコレクターズアイテムとなっています。

このLPは私も国内盤を所有していて個人的にも愛聴しているのですが、今日聴かせていただいたこのプロモ盤の音質はダイナミックレンジの広さ、オーガニックな質感, セパレーションの良さで国内盤とは隔絶したクオリティでした。その価格を考えるとおいそれと買えるものではありませんが、所有したい衝動に駆られる素晴らしい音でした。

ちょうど4344と音源の世代が近かったこともあるでしょうか、あるいはSV-P1616D / KT88とのマッチングの良さもあってでしょうか...或いは此処で聴く最後の音というセンチメントかもしれませんが、オーディオ機器の試聴室という存在を超えた素晴らしい体験でした。

Tさんにはこれまでも大変お世話になった訳ですが、クローズ間近な試聴室にまたひとつの華を添えていただき感謝しかありません。今日は遠路お越しいただき本当に有難うございました。これからもよろしくお願いします!

by audiokaleidoscope | 2026-03-26 23:59 | オーディオ

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