SV-P1616D / KT88で聴くオリジナル盤, テストプレス, プロモ盤
2026年 03月 26日
MUSIC BIRD時代の番組ゲストや真空管オーディオフェアのセミナー等で親しくさせて頂いてきたTさんですが、最後に4344でTさん厳選のオリジナル盤, テストプレス, プロモ盤を聴いてみたいということで、SV-Pre1616D + SV-P1616D / KT88をスタンバイしました。
ロックをもっとも ”らしく”鳴らしてくれるセットアップです。


マトリクス番号について少し復習しておくと、レコードが製造された世代を知るうえで重要な資料となる刻印番号で、レコード盤の内周(ランオフ溝 / デッドワックス)に刻まれている文字列から音源の制作管理番号, カッティング (ラッカー)の識別, プレス工場やエンジニア等の情報が含まれています。
スタンパー番号についてはUK EMI系 (Parlophone / Apple / HMV など)ではGRAMOPHLTDの順でスタンパーの世代を知ることが出来、Gスタンパーが最も初期です。価格6桁というのも納得の貴重盤で、非常にケバが立って音圧の高いず太いサウンドが凄かったです。
続いてはコージー・パウエル (Cozy Powell)の ”Over the Top” (1979年)のテストプレス。UKハードロックを代表する名ドラマーであるコージー・パウエル初のソロ・アルバムで、ドラマー主導のハードロック・アルバムの金字塔として多くのファンに知られています。


さらに興味深いのが、これらテストプレスが果たしてOK盤なのかボツ盤なのかが誰にも分からないことで、量産ファーストプレスとテストプレスを極めてシビアに比較して、これこそがOK盤だ!的な研究もマニアの中では行われているようです。いずれにしても非常に貴重な存在であることは間違いありません。


このLPは私も国内盤を所有していて個人的にも愛聴しているのですが、今日聴かせていただいたこのプロモ盤の音質はダイナミックレンジの広さ、オーガニックな質感, セパレーションの良さで国内盤とは隔絶したクオリティでした。その価格を考えるとおいそれと買えるものではありませんが、所有したい衝動に駆られる素晴らしい音でした。
ちょうど4344と音源の世代が近かったこともあるでしょうか、あるいはSV-P1616D / KT88とのマッチングの良さもあってでしょうか...或いは此処で聴く最後の音というセンチメントかもしれませんが、オーディオ機器の試聴室という存在を超えた素晴らしい体験でした。
