親しい友人たち、帰省していた子供たちも帰っていって、6日からの業務再開に備え明日は会社でスタッフへの休み中の申し送り事項をまとめる予定。いまは自室でゆったりと音楽を聴いているところです。
いま回っている盤もReference Disc 40に載せる予定が
タイトル数の制限で泣く泣く選外となった一枚。個人的にはオーディオ的というより音楽的に極めて重要な一枚です。

庄司さんは3歳でイタリアのシエナに移住。キジアーナ音楽院とケルン音楽大学で学び、14歳でルツェルン音楽祭にてルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン祝祭管弦楽団との共演でヨーロッパ・デビュー。1999年 パガニーニ国際コンクールにて史上最年少優勝という輝かしいキャリアをもつジニアスのひとり。
この ”雨の歌”はブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番の愛称で、庄司さんの演奏は非常に詩的且つニュアンスを重視した繊細な表現。共演者メナヘム・プレスラー(pf: 収録当時90歳)との対話は親密で温かく、二重奏としての魅力が際立っています。
他の音源では若葉が芽吹くよう勢いで聴かせるものもある庄司さんの演奏ですが、この頃から演奏技術だけでなく人格や精神性の深みが感じられ、過度にエモーショナルになることなく弱音部でのバランスが素晴らしいと感じます。演奏終了後の万雷の拍手でライブであることを思い出させる精緻さも含め、是非皆さんにも体験頂きたいと思い紹介させていただきました。
オーディオ屋は測定器を相手に客観性を重視した仕事をしますが、使う皆さんは音楽を聴いて情緒的に音質を含め解釈する訳で、これからもその差異を埋められる存在になれたら光栄です。