あきらめない気持ち
2025年 12月 26日


このMullard 83はヴィンテージギターアンプ界隈でいま最も良いタマの一つとして大注目を集めており、来年某アーティストのレコーディングでも使っていただくことが決まっています。
722を仕上げてからショールームに移動して年内最後の試聴対応を打ち上げたのち、一件納品を終えて作業場に戻ったのが夕方。来年もよろしく!とスタッフを見送って、さあ...私もそろそろと思っていたところ、そういえばもう一件、出来れば年内にキリをつけておきたかったメンテ案件が残っていたことを思い出しました。このまま帰って休み中にやればいいか、とも思いましたが、やっぱりやろうと心に決めて取り掛かったのがこれ。

これは今から10年ほど前、当時Vienna Acousticのスピーカーを製造していた協力工場に製造委託したもので、透明ポリプロピレンのウーハーが非常に印象的ですが、今月入荷したこのペアはお客さんがC to Cで入手されたものの、ツィーターから音が出ないというお申し出で入庫したものです。
ツィーターの断線は主に過大入力が原因で特に瞬間的なパルス状のノイズなどが入ったストレスで飛んでしまうことが多いのですが、リプレイス用の補給パーツのストックはありませんし、正直無理かも...と思っていて何となく後回しになってしまっていました。
試通電してみると確かに片側のツィーターが死んでいます。背面のHF側のHOT / COLD間の抵抗値を測ってみると無限大。つまり完全に導通がない状態でした。この時点でお客さんには残念ながら修理不能です、と申し上げて終了と出来たかもしれません。
ただ”終わりよければ全て善し”の教えの通り、このまま完了にしてしまうと自分的にモヤモヤ感が残るに違いないと思い返し、出来るだけやってみて力不足の時は正直にお詫びしようと思い直してツィーターを外し分解してみました。




こんな感じで2025年も良き締めくくりを迎えることが出来ました。明日からは家と会社とお客さんちを行ったり来たり。せめて気分だけでもお休み気分を味わいつつ緊急事態に備えて出動できる体制を整えておきたいと思っています。この暮れも多くの方が働かれていると思います。ほんとうにご苦労さまです。無理せず頑張ってください。
