今日はSV-722 ver. C22のバージョンアップ案件に着手。

とはいえ、すでにこの個体は以前にチューニング済。フォノ段を松下12AX7に替え、終段カップリングはデフォルトにArizonaをパラで抱かせて容量アップされています。

この722をお預かりする際のご依頼は、いままで色々と使ってきたが、722のようにパワフルでタイトなプリはない、更に上を目指せるならお願いしたいということで、方針について色々と打合せした結果、
①フラットアンプ段をMullard (Holland) ECC83に変更。在庫から最もハイゲインな3本マッチドを選別
②ヴォリュームをALPS 27型 250k(A) ノンクリックに変更。左右独立は維持し微妙なゲイン調整に対応
③カップリング容量を限界まで上げて低域カットオフ周波数を下限まで伸長。すべてASCとし音質調整
といったかなりクリティカルな再チューニングを実施することとなりました。

すでに実験的に動作確認をしていますが、特性的には極めて良好です。敢えて背反事項を述べるとすれば
①ヴォリュームがノンクリックで且つ左右独立なので、バランス調整は聴感に頼ることになる
②低域特性がDC付近まで伸びることで、一部の半導体パワーでは保護回路が誤動作する可能性あり
が想定できます。今回は①は最初から依頼主さん織り込み済、②はパワーが真空管(当社製)で安定動作を特性上確認済で双方クリアされています。

ラインレベルでゲイン19.8dB@10kΩ, 周波数特性10Hz以下~220kHz以上。左右ゲイン偏差0.1dB未満@1kHzという結果が出たので、今後本工事に入って年内にお納め出来ればと思っています。
今回のようにレーシングカーのようなチューニングが出来るのも、お客さんの環境 (サーキットの路面状況)を共有できているから。機器レベルでなくシステムレベルで音を仕上げていくというのは、装置屋とユーザーさんの究極の共同作業といっていいかもしれません。結果が楽しみです。