KENWOOD L-01Tの教え
2025年 11月 28日

今回オーバーホールで入庫したもので、一次検査では特に注視すべきポイントが見つかりませんでしたが、念のため職人さんに預けて万全を期すことにしました。

真空管はPSVANE WE310A, WE274Bに更新されているので、新品同様のクオリティと音質でお返しできます。とても清々しい気持ちで一日をスタートすることが出来ました。

最近 このL-01TをC to Cで購入されたものの、どうも期待された音質ではない...どこか調子が悪いのではないか...そのような気持ちで使ってこられたのはお辛かったことと思います。迷われた結果チューナーの更新を決断され、今日C-FT100の代わりに01Tを診てもらえないか、ということでお預かりし、試聴室で通電したのが上の写真です。
結果はたいへん残念なものでした。ちょっと聴いただけで高周波部に明らかな不調があることが分かります。別のPLLシンセサイザーチューナーで70dBf以上で入感していても01Tではモノラル放送(アナウンス)では明示的な問題ないものの、ステレオ放送(音楽)では明らかな歪み感があり、これでは常用になりません。
世の中にはこれらのチューナーを修復できる能力をお持ちの方がおられます。その技術力に見合ったコストと時間に対して投資するか否かで私も色々と調べてみた結果、01Tの価格あるいはそれ以上のコストが掛かる見込みで一旦修復を断念しました。
”今思えば、最初から、この選択をしておけばよかったのにと思うばかりです。
夕方お客さんからいただいたメッセージはモノづくりに関わる者として非常に重いものでした。私どもが旧製品の買取り / 再生事業を始めたのもC to Cで流通する自社製品の品質に驚愕したことがきっかけであったことを思い出しました。
結果的にこの01Tを復活させることが出来るかどうかは分かりませんが、ショールームが閉まるまで、自分を戒めるためにもお預かりしておこうと思っています。
