時計のない部屋
2025年 11月 25日
そんな今日ですが

ほとんどない事例ですが、タマなしでアンプを組んでくれというオーダーでした。何度か書いたことがありますが、”このタマを使うから、これで調整して欲しい”と言って頂く方が、測定の客観性も上がるし、仮に注視すべきポイントが見つかった際の対策もピンポイントで出来るので双方メリットがあると思っています。
つづいてはSV-2300LM。この個体は少し前にセレクターの酸化被膜 (接触不良)でお預かりした個体。今回は通電中に片chのレベルが下がるというお申し出で、前回お預かりした際に何か見落としていたのであれば大変...とばかりに戻していただくことにしました。


2300LMは個人的にも好きなアンプの一つで、プリメインで交流点火300Bppの音を楽しんで欲しいと意気込んで企画した機種。前回すみずみまで診させていただいたのに、再度入院ということで緊張感をもって再検査に臨みました。
パーツの過熱痕や膨満もなく外観上なにかトラブルがあった形跡はありません。こういう場合は工数がかかっても基板を一旦外して全箇所チェックをするしか方法がないので、根性を決めて作業に入りました。ゾーンに入ってしまって写真を撮るのを忘れましたが、基板の単体の導通確認も問題なし...ということは機構部である可能性が高いので、再度組み上がて通電しつつ、各部をピンセットチェックしていきます。
ピンセットで触った時に波形の乱れはないか、モニターから僅かでも異音が出ることはないか...そんな感じで100ケ所以上チェックしていった結果、初段 Lchのソケットのうち一ケ所が僅かに開き気味であることが分かりました。仮にこれが真因であったとすれば、お客さんのお申し出内容と符号する訳で、全てのピンの篏合を強化し、現在も通電確認中です。
あるいは前回気づくべき箇所だったかもしれませんので、大反省しながらの作業となった訳ですが、これが仮にタマなしで戻ってきていたら恐らく分からず終いだったかもしれません。予断を許さず確認を継続していきます。

出力管はCetron 845。スペシャルバージョンに恥じないメインテナンスをして、最高の音で楽しんで頂けるように仕上げていきたいと思っています。
…と気が付けば朝方になってしまいました。別名ブラックホールと呼ばれている (らしい)私の作業部屋から電気が消えることはありません。
