共通の不具合
2025年 11月 10日
今日はオーバーホール2台。共通の対処項目でお預かりしたものですが、ひとつはプリメイン, もうひとつはチャンデバ...クイズみたいですが、さてこの2台に共通する問題がありました。されそれは何だったでしょうか?


測定もしてみましたが新品同様の特性をキープしています。念のためバイアスとハムバランスの追い込みを実施しているところですが、お客さんも指摘されていた通り、一点だけ改善箇所が見つかりました。それについては後ほど。

SV-2300SEでは日ごろ使う事の殆んどないゲイン(音量)レベルでガリが見つかりました。SV-12Dは非常に多機能でクロスオーバー周波数, フィルターカーブ, 位相, ゲインとさまざまな調整機能を有していますが、機器の性質上、一旦アサインが決まってしまうとツマミを触る機会はほとんどありません。試しにセレクターを回してみると或るポジションで音の途切れが生じることが分かりました。
接点は原理的に金属同士が接触している構造になっていますが、長い間そのままの状態で放置すると空気中の水分や埃によって酸化被膜が生成して接触抵抗が生じたり接触不良となることがあります。可動部分は出来るだけ定期的に動かしてみる、これはとても大切な性能維持の方策です。
完全な接触不良であれば誰もが問題と認識できるのですが、厄介なのは音は出ているが理想状態でない場合です。知らず知らずのうちに音が曇ったり左右バランスが崩れたりしていては折角の真空管機器もその魅力を十分に発揮できません。
SV-2300SEはアルコール洗浄でかなり改善はしたのですが、100%というところまで行きませんでしたので、ALPS RK27(A) 250kΩと新品交換しました。ギャングエラーもなく快適です。SV-12Dはセレクターの接点を全箇所洗浄し、基板上のコネクター(カプラー)を全てクリーニングし、信号の流れも全て途切れなくあらゆるパラメータの設定が有効に機能していることを確認しました。
セレクターはガチャガチャ回すだけで接点の研磨をするような効果が期待できる場合もありますので、月に一回程度でも可動部分はすべて動かしてみて、音の途切れやノイズの有無を確認すると良いと思います。
