月末までに仕上げたい組立代行品, メインテナンス機台, 後変対応などが山積ですが、一台一台きちんと丁寧に自分のアンプだったらどうする?と考えながら今日も作業を続けていきます。

まずはSV-300LB。Mullard CV4024, Hitachi 12BH7A, PSVANE WE300B, Arizona仕様の後変対応です。

300LBの場合は電圧増幅段が独立しているので仕上がりの良さと作業性から基板を外して作業していきます。

SV-300LBが300Bのマウントが通常のアンプと異なり振動を嫌ってフローティングしているので、そのクリアランスを稼ぎつつ干渉しないようにArizonaの位置決めをして、上の写真のような形で終了しました。これから20時間エージングをして完了です。
次に取り掛かったのが
TU-8500。この個体のポイントもカップリングです。

Del Ritmo Vitamin-Qオイルコン 0.47uF。容量が大きいこともありTU-8500はカップリングで音質が大きく変化します。

あとOPアンプもローノイズ品に再選別してフォノ使用時のSNを最適化していきます。真空管アンプのノイズをホワイトノイズと言ったりしますが、OPアンプではグレーノイズと言われ、聴感上気になる場合は対策が有効な場合があります。
次はSV-mini91Bの仕様変更です。2009年ファーストロット品で、キット組立品ながら非常によく出来ていて傷もない極上個体です。今回ユーザーさんから”ブログをみて”とご連絡をいただきモディフィケーションさせて頂きました。
初段を五結化と周辺CR定数変更, インターステージバイパス等、細かく手を入れさせていただいて今日出荷検査が完了しました。

今回は出力管がPrime 300B ver.4で、このアンプは300Bによって特性, 音質の変化量が大きいところが魅力的です。ver.4は中域のエネルギー感が強く、パワフルな出音で上のリンクのPSVANE WE300B仕様と回路的には同一でも聴いた時の印象がかなり異なる印象です。

カップリングはJENSEN錫箔。お客さんが組まれてから16年経って生まれ変わりました。これからまた10年,20年と活躍して欲しいと思っています。