今日はお休みを頂いて先ず向かったのが横浜。旧知の仲間たちと合流してランチを共にしたのち、都内へ入りました。今日の最大の目的はこちら。


有名アーティストの新譜にあわせたトークライブイベントでしたが、個人的興味としては本アルバムの音。昨年、世界的に知られるエンジニアHさんの知己を得て、
LPレコ発イベントに関わらせて頂いてから、Hさんが創造する音に大きな興味をもってきました。改めて下のリンクをご覧ください。
Hさんは”ドルビーアトモス”の牽引者としても広く知られています。だいぶ前、”サラウンド”とか”5.1ch”といった再生環境が家庭内に入った時期がありました。私も7.2chシステムを構築していた時期もありましたが、それらの技術とアトモスの本質的な差異について、国内最高峰の環境でヘッドフォンでなくスピーカー再生で体験したいと思ったからです。
果たしてその差は理論上の違いを超えていました。改めてかい摘んで纏めておきますと、
ドルビーアトモス
・”オブジェクト”ベースの音響技術
→ 音を「チャンネル」ではなく「オブジェクト」として扱い、空間内の任意の位置に配置可能
・3次元空間での音表現
→ 上方向(天井スピーカーや仮想高さ)を含む立体的な音場を再現
・柔軟なスピーカー構成
→ チャンネル数に依存せず、再生環境に応じて最適化
ドルビーサラウンド
・”チャンネル”ベースの音響技術
→ 音を特定のスピーカー(例:5.1ch)に割り当てて再生
・水平面での音表現が中心
→ 基本的に左右・前後の音の広がりを重視し、高さ方向の表現は限定的
・固定のスピーカー構成が必要
→ 5.1chや7.1chなど、決まった構成に基づいて設計
ということになるでしょうか。従来のサラウンドがDSPによる疑似音場生成技術であったのに対し、アトモスは音源制作時に音を”配置する”ことが出来る点が本質的な差異といえます。ミックス時に各楽器(音源)の位置を三次元的に決めることが出来、特に音源の高さ制御まで可能になったのが最大の革新性であると考えています。
事実今日私の座席位置はオフセンターでありましたが、そのリアルな高さ, 奥行き表現はまるで音を見ているような幻想的な体験であり、今日あらためてアトモスという技術の本質的価値を、鼓膜だけでなく自らの体全体で感じられたイベントになりました。
このイベントはメディアやアーティス出演番組でも改めて伝えられるものと思いますが、そのなかで私が受けたインタビュー音声がオンエアされるかもしれません。ご興味ある方はぜひチェック頂ければ幸いです。