再生を阻む二大要素
2025年 10月 06日
オーバーホールに関して言えば、以前は修理がほぼ100%だったのが最近はバージョンアップ案件が多く、一件づつ内容も規模も異なるので、お客さんとのやり取りや進捗状況の報告等々、どんどんカスタマイズ工房化している感じがします。
と同時にお預かりした買取依頼品の査定も並行して行っていきます。他社さんのケースはよく分かりませんが、査定結果によって製品をお返しするケースは年一件あるかないかですので、査定しながら”この個体はどうやって仕上げようかな”と思いながら触らせて頂いている感じです。

一つは喫煙、そしてもう一つはペットです。いずれもお客さんにとっては欠かせない大切なものですので、それ自体をどうこう申し上げるつもりは全くありません。ただオーディオ機器にとっては二大厳しい要素であることも事実で、アンプの状態に少なからず影響を与えます。特に煙に含まれるタール分はアンプにとって大敵です。
ペット君の影響についていえば、どうしてもアンプ内外に獣毛が入り込んでいて、毛の表面の皮脂が悪さをすることがかなりあります。セレクターの接点にまで回り込んで接触不良になりかかっているケース、そして特にネコちゃんは毎日ツマミでスリスリしますので、突起部はベタベタでアルコールで拭いても取り切れないケースも多々あります。なかにはシャーシにマーキング痕なども残っていてどれだけ拭いても取れない場合も...。
もちろん最善は尽くすのですが、タバコとペット君の影響をゼロにすることは難しく、リビルドして機構部品を全交換するくらいしか対策がありません。
