党員の証

今日はSV-722 ver.C22オーバーホールの総仕上げ。
2005年ご購入のキット組立品です。基本機能に問題はありませんでしたが、細かく診ていくと細部に要対策箇所が多数検出されました。

最近10年以上お使い頂いてきた愛機をもう一度初期状態にリフレッシュしたいというリクエストを多く頂くのは本当に嬉しい限りですが、通常3~4週間でお受け出来ていた納期が案件によっては1~1.5ヶ月いただく場合も出てきています。予めご了承頂ければ幸いです。

依頼主のHさんからは

私もプリアンプ党に入党しています。722込みで91Bとでシステムを育ててきました。年々A7が好みの音になってきています。ワンステップ上を目指してみいと思います。

とメッセージを頂きました。この”党員”というワードにピンと来た方は”ラストメッセージ”のCHAPTER 1-2 「SV-Pre1616D 松竹梅の聴き比べ・プリアンプ党への誘(いざな)い」を読んで下さった同志である証。良いプリは音のスケール, 鮮度アップに欠かせないものです。

20年の経過によって接点の酸化被膜やハンダ部の劣化等が散見されましたが、半ばリビルドに近いオーバーホールを実施し、特性的に新品同様に蘇りました。ヴォリュームのギャングエラーも補正し操作感もかなりアップしています。さらに上の写真をよく見ていただくと...

カップリングは手持ち最後のObbligato Gold Premiumを大放出しスペシャルグレードを目指しています。真空管はすべてMullard ECC83にアップグレードして厚みと実体感アップも忘れていません。これから長時間の鳴らし込みによってECC83のバーンインを行い、十分に安定したところで最終測定を行って終了となります。

ご飯の味が炊いたあとの蒸らしで決まると言われるようにオーディオ機器も音色的熟成が重要です。その工程はNさんにしっかりお願いしたいと思います。どうぞ末永くご愛用頂ければ幸いです。