製造終了後のニューバージョン
2025年 09月 29日

このmini91Bはいまから15年強前、当時話題となっていた佐久間式アンプにインスパイアされて企画したものです。全段トランス結合、つまり入力トランス, インターステージトランス、出力トランスを装備しているところが最大の特徴で、橋本電気に相談し、試作を重ねて量産に漕ぎつけたものです。
実際に佐久間アンプを入手し、測定したところ16Ω負荷で高域側の周波数特性10.5kHz(-3dB)というナローレンジながら12インチのフルレンジで鳴らした時の雰囲気の良さに感銘を受け、データよりも耳で聴いた時の心地よさに挑戦してみようと思ったのが量産に踏み切ったきっかけでしたが、一方で現代スピーカーではもう少し帯域を拡げたいという想いもありました。
実際にお客さんからもそういう要望をいただくことがあり、個別的に対応した事例を通じノウハウの蓄積も出来てきたことを踏まえ、近年の認定中古等での再出品ではニューバージョンとして設変した仕様に変更させていただいてきました。具体的には入力トランス温存, 初段五結化, インターステージバイパスを骨子としたもので、もちろん製品開発当時の佐久間式アンプへのリスペクトは失っておりません。

一般的に測定上の周波数特性をよく見せたい場合は帰還(NF)量を深くするのが常道ですが、SV-mini91Bはオリジナルも対策後も無帰還で、安易にNFに頼った仕様変更でないことは仕上がりゲインが大幅に上がっていることからもご理解頂けるかと思います。

売って終わりでなく、買っていただいてからが始まる事を大切にしてきましたが、これからもmini91Bと同じように別の製品で”製造終了後のニューバージョン”が登場することがある、かもしれません。どんな、いつの製品であっても絶えず音質向上を狙っていきたいと考えています。

