今日、恒例の認定中古のラインナップ(暫定)をトップページにアップしました。
修理が原状回復を目的とするのに対し、買い取った中古機台を整備, 再販売するのは、原機のポテンシャルをどこまで高められるか、という点でアプローチが異なります。今月のアイテムのなかでまだ詳細仕様が決まっていない機台があるのも、あれこれ試しながら思案している真っ只中であると言い訳させて下さい。
今日は今月の目玉に一つになりそうな一台を紹介します。

SV-P1616D / 多極管仕様。大半の回路部品がオリジナルから変更(アップグレード)された状態で入荷した個体です。真空管が付属していなかったので、お客さんがどのような状態でお使いだったかは分かりませんが、替えられたパーツの選択に勘違いがあり、音は出たかもしれませんが、本来の性能を発揮できていなかったものと想像します。
私どもに出来るのは、お客さんがイメージされたであろう、自分だけのスペシャルモデルを完全な状態で復活させるためのリビルドという手段でした。

抵抗はリケノーム + AMRG, コンデンサーはAMCY, カソード抵抗はメタルクラッド, ソケットも変わっています。車でいえばフルチューンに近いモディファイと言っていいでしょう。
職人さんも意を汲んで精一杯の仕事をしてくれました。今日のところはKT150がいちばん合いそうだという判断ですが、今後の状況次第では別の選択肢もあるかもしれません。このバトンを誰が受け取ってくれるのか、いまから楽しみです。
今日の夕方、家の近くの栗の木が実を結んでいるのを見つけました。実りの秋、丹精込めた製品もまた時を経て深みを増します。自然が果実を熟すように技術と情熱が価値を育てる季節です。
