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Prime 300B ver.5アンプ

今日は300Bアンプ2台に着手。いずれもPrime 300B ver.5仕様です。
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まずはSV-91B。初段Western Electric 310Bスモールパンチ, ドライブ段Western Electric 310Bラージパンチ, 整流管Mullard CV378 / GZ37, カップリングJENSEN錫箔というラインアップです。近いうちに300BもWestern化して文字通り最強バージョンにしたいと思っているが、その前に予備検査をして現状を把握しておきたいというお申し出でした。

SV-91Bは310A/Bを4本使いますが、初段は五結, ドライブ段は三結で、ゲイン配分としては初段が圧倒的に大きいので選別もシビアです。スモールパンチは主に1950年代ですからざっくり70年経っている訳ですが、この個体では幸い製作時の特性を維持しており、CV378の電流も2.1A近く出ていて健康そのもの。出力も9V(8Ω負荷)=10W出ておりメインテナンスも不要な完品でした。
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内部も製作から7~8年経っていますが新品同様です。Western Electric 300Bについては、様々な噂があって今後の入手性について云々されているようですが、良い状態で今日までお使い頂いてきたので、当面はこのままで行くのもありではないかと申し上げたところです。

午後から診させていただいたのはSV-2300LM。最近左右音量のバランスが崩れ、初段6C6のグリッドキャップの接触が原因かと思って触っていたら頭がもげてしまったという状況です。
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外観同様、内部もきれいで過熱痕もありません。詳細に確認していくと、左右の音量差は最近よく話題に上るセレクターの酸化被膜生成による接触不良が原因であることが分かりました。アルコールで内部洗浄を行ったところ、問題はすっかり解決しました。つづいて代替のRCA 6C6を用意して電気的調整に入ります。
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これがお客さんからお預りした6C6。見事に端子が外れてしまっています。旧いトップグリッド球で最も多いトラブルで管頂部の端子が外れてしまった状態です。キャップが被った状態で横方向に捻ると応力で簡単に外れてしまうことがあるので注意が必要です。

ある条件さえクリアしていれば修復は可能で、これまで何十回とやってきました。詳しくは下のエントリーを参照して下さい。

今回残念ながら修復が不可能だったのは管頂部に残っているべき磯野波平さんの髪の毛のような内部配線がキャップといっしょに断線してしまっていたこと。こうなると手の出しようがないので残念ながら交換するしかありません。

幸い新品のRCA 6C6の手持ちがあったので通電を開始しました。SV-2300LMの調整ポイントは6C6の選別(ゲイン合わせ)と交流点火の出力管のハムバランスを如何に取りきるかという点に尽きます。これから時間をかけて追い込んでいきます。

お客さんが実機と共に送って下さった”大切なアンプなのでよろしくお願いします”というメッセージに背かぬ結果を出してお返ししたいと考えています。

by audiokaleidoscope | 2025-09-14 22:11 | オーディオ

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