先週のエントリーで内部をお見せしたDynaco MkIIIのリビルドが完了したようです。外観はいい感じに草臥れていますが内部は完全整備済です。

この手の案件でよくあるのが、実は中を開けてみたら2台の仕様(世代)が違った問題。特にヴィンテージ系アンプで自分が何代目のオーナーか分からない(来歴不明)の場合は、結構このケースが多いのです。シリアルナンバーが飛んでいる場合は、その可能性がかなりあると思っておいた方がいいかもしれません。
以前ドイツ在住のヴァイオリニストの方からお預かりしたQUAD IIは一台が50年代後半, もう一台が60年代中盤のロットで、回路定数もパーツも内部の引き回しも違っていました。多くの場合は新しい世代側を基準として同一仕様化します。
実はいま私どもでも同様の案件をお預かりしています。SV-284D / 845仕様です。

上は入庫時の写真で、左が最初期バージョン, 右が現行バージョンです。経緯としては現行バージョン(右個体)を購入下さったお客さんがバランスドシングル化をしようとC to Cでもう一台をゲットされ、中を開けてみたところ内部の様子が異なるので何とかして欲しいというオファでした。
電源基板, 845フィラメント, バイアス...簡単にいえばトランス以外はすべて仕様が異なっています。これをマッチングさせて同世代化することはかなりの時間と工数がかかります。

作業前に通電確認してみると、少々手前味噌ながら特性的にはほぼ同一であることが分かりました。試しに845をMQ(マッチドクワッド)の載せ替えてみるとデータ的にもほぼドンズバ。お客さんに連絡してどうします?と伺ったところ、気分的に中が違うのは気になるので、現行CV(コンバージョン)してくれということになって作業開始と相成りました。

この写真は別個体ですが完成イメージ。こんな感じに名実ともに同仕様に仕上げてお返ししたいと思っています。頑張ります!