人気ブログランキング | 話題のタグを見る

非ユークリッド幾何学と真空管アンプ

今日ある先生と話していて、あるネットニュースで話題となった”三角形の内角の和は180°とは限らない”という非ユークリッド幾何学的見解が話題となりました。

端的にいえばユークリッド幾何学的概念は空間は平坦であり、直線は最短であるのに対し、非ユークリッド幾何学的概念では空間は曲面であり、直線は測地線(空間異存)であるという違いがあります。

今般話題となったのは”第五公準”、つまり「ある直線とその上にない一点があるとき、その点を通り、元の直線に平行な直線はただ一つ存在する」という定理に対する疑義であり、かのアインシュタインも一般相対性理論によって私たちの住むこの宇宙が、ユークリッド幾何学では説明できないことに言及しています。

幾何学は空間を扱い、アンプは音を扱います。一見、両者は交わることのない領域に見えますが、実は音響特性と音質評価(定量評価と官能評価)はまさにユークリッド幾何学と非ユークリッド幾何学と共通の深い哲学的共鳴が潜んでいるのではないかと感じます。果たして私たちが棲むこの世界は、第二公準が示す”有限の直線は、まっすぐに延長することができる”線形的場所なのでしょうか。そして人間はそんなにリニアな存在でしょうか。

オーディオ機器が半導体の時代となって以降、測定技術の進歩とともに極めて線形的存在となって半世紀以上が経ちました。他方、真空管アンプは現代オーディオのなかにあって非線形的, 感覚的な存在として評価を高めています。真空管アンプの非線形的高調波(=倍音)が音に温かみを与え聴く者の感性に訴えかけます。そこでは物理的な正確さよりも感覚的な豊かさが基準となる点が非常に興味深いところです。

個人的にはユークリッド幾何学と非ユークリッド幾何学は共存しうる存在だと感じています。それは理性と感性の間にある美の探求であり、科学と芸術の境界を越える営みだと感じられるからです。

先生と長く議論したのち、生成AIで”非ユークリッド幾何学をモチーフにした真空管アンプのデザインスケッチ”を描画してみました。
非ユークリッド幾何学と真空管アンプ_b0350085_20045528.jpg
確かに直線的ではないですね。ただ大切なのは音質であることを忘れてはいけません。


by audiokaleidoscope | 2025-09-07 20:13 | オーディオ

SUNVALLEY audio公式ブログです。新製品情報,イベント情報などの新着情報のほか、真空管オーディオ愛好家の皆様に向けた耳寄り情報を発信して参ります。


by SUNVALLEY audio
カレンダー