今日はSV-EQ1616D組立代行品の集中検査日。フォノEQの検査は最も時間がかかります。

写真は今日着手した機台のひとつ。竹セット(Gold Lion ECC83 × 3, PSVANE 5AR4)をベースにASC 2.2uF仕様にアップグレードしたバージョンです。

左のミリバルで左右ゲイン, 右上が入力電圧, 右下が出力電圧(@1kHz)を診ています。MM(High)ポジションで入力7.6mV, 出力766mVですから、ほぼ100倍(40dB)のゲインであることが分かります。左右のレベルもバッチリ合っていますね。そして10kΩ負荷で残留ノイズを確認していきます。ここでは写っていませんが、MM(Lo)位置で0.3mVで合格となる組合せを選別できました。
実はここまで来るのが一番大変で、真空管の選別如何でせっかく職人さんが丹精こめて製作した機台のパフォーマンスが大きく変わってきます。1~2時間かけて最適となるよう選別します。
タマが決まったら本格的測定に入っていきます。各部電圧, 逆RIAAフィルターを使った周波数偏差(リニアリティ)確認, 歪率, 出力インピーダンス, ターンオーバー / ロールオフ特性等、すべての項目に合格して初めて出荷OKとなります。一日2台が限界です。

この画像は上の写真の状況下での正弦波出力波形。人間でいえば心電図。美しいですね。

機構的チェックを終え、シャーシ内部の撮影をして成績証明書に添付して終了。このあと裏蓋を閉めて24時間のエージングを行い、再度測定して状況に変化なけれが全ての作業が完了となります。
別の作業場ではこんな感じで作業が進行中。

Dynaco (USA)のMark IIIのリビルドに着手したところです。ざっくり半世紀前の個体で相当劣化が進んでいるので、ガワだけ残して真空管, CRパーツはほぼ全交換となる見込みです。
Dynacoは構造上、電源部の平滑コンデンサーが常時出力管から炙られるレイアウトになっているので劣化が進んでいるものが多く、中古で流通しているものの大半が何らかの問題を抱えています。この個体はレベル的に中の下クラスで、かなり工数がかかりそうですが、きっと素晴らしい音質に甦ると思います。
真空管アンプは原回路がシンプルですから、ちゃんと手を入れれば何度でも新品再生できるところがいいですね。頑張っていきましょう!