総仕上げ

今日はお休みのうちに是非やっておきたかった案件に取り掛かりました。いわば夏休みの宿題の総仕上げというところでしょうか。先月初めのエントリーでレポートしたWestern Electric 284Dを四本使ったSV-284DバランスドシングルMONO×2台です。あまりの重さに腰痛が再発してしまいそうな感じです。

この時のエントリーでも書きましたが、御年80歳以上の超貴重球をレッドゾーンぎりぎりで使うのはリスクが大きいと判断し、通常モデルよりもバイアスを深くし、定格の70％以下のオペレーションとして長期寿命 + 安定動作を優先した特注プロジェクトです。

本測定は後日改めて行いますが、今日ざっと測ったところ、プレート電圧900V, プレート電流80mAで目論見通りの動作となっていることが分かりました。この状態で出力55W, 周波数特性10Hz以下～60kHz程度まで出ていることが確認でき、パフォーマンス的な背反がないことも分かってひと安心。

このSV-284DをドライブするのはSV-300LB Specialです。Mullard CV4024, Hitachi 12BH7A, Western Electroc 300B, Mullard GZ34 + Arizonaという仕様です。
300Bのデートコードは8813ですので、オリジナルWE300Bの最後のロットということになるでしょう。284Dは販売当初、ブースターアンプというカテゴリーでご紹介していたため、ややキワモノ的に見られた印象がありましたが、現時点では通常のパワーアンプとしてSV-300LBでドライブされる方が大半です。

もともと廉価帯のキットから始まった私どもですが、有難いことに、こういう一世一代のシステムも多くお任せいただけるようになってきました。個人的にも集大成的な位置づけのセットですので、これから月末に向けてしっかり追い込んで、完全なかたちでお届けできたらと考えているところです。