今日はSV-310EQ / PSVANE WE仕様の出荷前検査。最近PSVANE WE310Aがロット入荷したばかりで、N数が多く選別精度を上がられるチャンスです。フォノEQ用真空管の選別はパワーアンプと比較して何倍も大変。ゲインが合っていて歪率が規定値以下なのは当然ですが、ノイズレベルの選別まで含めると、かなりの工数がかかります。


これが実機内部。よく”これだったらキットで出来るんじゃないですか?”的なご質問をいただくのですが、組立だけならむしろ簡単な方でも、MC / Low受け時の標準ゲイン68dB(約2500倍)下でのノイズを1mV台に抑えるためのノウハウは完成品でないとなかなか実現できません。

具体的には書き切れませんが、SV-310EQの二十年以上のノウハウがこのワイヤリングに投入されています。
真空管に関していえば310A以上にシャーシ内のE88CCの選別が重要で、今日の実機も左右ゲイン差0.1dB未満で完了しましたが、安易に手持ちのタマと替えてしまうと1dBくらいの偏りがすぐ出るので注意が必要です。
もし皆さんがSV-310EQをお持ちで”そろそろタマを更新するか...”という場合はぜひご一報ください。諸特性を新品同様に仕上げてお返し出来ますので。