さすがにこの暑さで真空管アンプは堪えるでしょ...とよく訊かれるのですが、夏だから真空管アンプはお休みという気持ちには全くなりません。冬は暖房要らずというのは或る意味本当ですが、この暑さを吹き飛ばすくらいの情熱で真空管アンプの音を楽しみたいものです。
そんなガッツある真空管アンプファンに今日お奨めしたいのは、久々ご案内のSV-2 ver.2007(組立代行品 中古)。過去一二を争う美品です。今月下旬の認定中古で正式にご案内させて頂く予定です。

まず腕試しでTung Sol 6SN7GT, PSVANE WE300B, Golden Dragon 845 Premium Graphiteでセットして測定と音出しをしているところです。

恐らく数百時間も通電されていないことを示すシャーシ内部。配線材被覆の硬化もなく、ケミコンの保護フィルムのシュリンクも全く見られません。測定してみると845プレート電圧950V, プレート電流115mA, 出力25Wという巨艦に相応しいパフォーマンスです。内容的には新古といってもよい状態なので、しばらく鳴らし込んでから出品したいと思っています。
そして今日のもう一台はSV-2とは真逆の重量1.8kg, 最大出力1.8Wの極小アンプTU-8185。これも新同品でメーカー組立品と思われます。

オプションのインシュレータとヴォリュームツマミが付属しています。

ECL85 (6GV8)シングルで、音質的にはお馴染みのPCL86 (14GW8)より若干円やかで聴きやすい方向性。小出力ながらドライブ力は十分で、デスクトップのサブアンプとしても活躍しそうです。前ユーザーさんの拘りか真空管保護用のプロテクターは未組立の状態で添付されていますので、お好みで使うも良し、真空管を見て楽しむも良しだと思います。
この2台、実は同じお客さんから買い取らせていただいたもの。実際どんな風に使い分けておられたのか訊いてみたくなりました。そしてこの2台のバトンを次に受け取る方は、どんなスピーカーでどんなジャンルの音楽を楽しまれるのでしょう...アンプを整備しながらそんな事を考えてつつ作業していると、すっかり暑さも忘れてしまいます。