今日はまずSV-501SEからスタートです。

SV-501SEですが元々この機種は300Bのフィラメント(1-4pin)がトランス側つまり背面側のレイアウトがデフォルトです。フィラメント配線を最短化することを優先するとこうなる訳ですが、写真のようにWestern Electric 300Bを使うような場合は、せっかくアップグレードしたので”紋所”が見えて欲しいところです。
ソケットを180度回してフィラメント, グリッド, プレートへの引き廻しを変更すれば容易に変更可能ですが、全体点検を兼ねてやって!という場合はお気軽にお申し付け下さい。やっぱりWesternロゴが見えた方が嬉しいですからね。

次は今日の本題。SV-2300LMのハムバランス再調整です。2300LMといえば全段交流点火が売りのアンプですが、きちんと追い込むと直流点火並みの1mV / 8Ω前後までハムレベルを下げることが出来ます。ただこのアンプのようにハムバランサーが4つあると、どれを動かしても大きくハムレベルが変化して、そのうち何処をどう調整して良いか分からなくなってしまうものです。
3mV~5mVレンジが選べるデジタルテスターが身近にある場合は、スピーカーがつながっている状態で(これ大事!)、スピーカーターミナル0-8Ωの両端電圧を交流レンジで測定しながらトリマーを回して測定値が一番下がるポイントを探すことで客観性が担保できます。ご注意いただきたいのはアナログテスターはインピーダンスが低いので低い電圧の測定には不向きです。自分でやってみようという方はデジタルテスターで信頼性の高いものを入手されると良いと思います。
テスターに頼らず耳で調整する場合のコツとしてはプッシュプルを構成する2本の片側を中点固定し、もう片側のトリマーを摺動してスピーカーから聞こえるハム音(西日本では120Hz, 東日本では100Hz)が最も下がるところを探り当てます。あと注意したいのはハムバランスは出力管が電流的に飽和(安定)した状態で行わないと、時間の経過とともにドリフトしますので時間を掛けて行うことが重要です。当然ですが調整時は入力ヴォリューム付きアンプの場合ゼロ位置, ヴォリュームなしアンプの場合はショートピンを使い外来ノイズがカットされた状態で行うことが前提です。
写真の2300LMは24時間(以上)連続通電しながら、都度微調整を行って一番良いポイントで調整を行いました。あと交流点火アンプは電源事情でもかなりハムレベルが変化します。昨今はスイッチング機器の普及に伴う電源の汚れの悪影響が周知されますが、例えばアンプの近くにPCがあるだけでノイズレベルが変わりますし、クラスDアンプが起動するだけで測定上のノイズフロアが大幅に上がる場合もあります。
また防災意識の高まりからポタ電(家庭用蓄電池)がかなり普及していますが、ポタ電が充電モードになっている場合、ブランドによっては周辺がスイッチングノイズの嵐になることを何度も経験しています。ひどい場合はスピーカーから10kHz以上の発振音様の異音(キーン音)が常時出て音楽どころではない場合もありますので注意しましょう。
そのあと久しぶりの基板アンプの組立。時間がなく大急ぎで2時間で完成させました。本来はもっとっゆっくりモノづくりを楽しみたいところですが、手配線アンプと違い、回路的なイメージをしながらアース, ヒーター, +B, 入出力, CR...というようなプロセスごとに製作せず、ひらすらハンダづけ職人に徹する基板アンプは別の没入感があります。


このTU-8150はECL805(6GV8)シングルで2W/chのミニアンプですが、スピーカーの駆動力はなかなかのもの。6GV8は6BM8と同じ複合管ですが6BM8と比較して価格も安く、これから自作派の皆さんにとっては格好のターゲットとなると思います。次回は手配線でぜひ自作してみたい真空管ですね。