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フォノEQにおけるRIAA偏差

今日SV-EQ1616Dを試聴されたお客さんが持ってこられた現用のフォノEQ。
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モノラル専用のフォノEQ。回路図がなかったので詳細は分かりませんが12AT7一本のNF型と思われます。SV-EQ1616Dもモノラルモードが選択できるので比較したいというお申し出でありました。

お持ちになった音源はこれ。
フォノEQにおけるRIAA偏差_b0350085_03432030.jpg
Verve Records / V-8349 (Reissue, Mono)

わたしもステレオ盤を持っており、音質もよく知っている訳ですが、持込まれたフォノEQを通した音は今まで聴いたことのない印象でした。

12AT7一本でカソフォロ段がないので恐らく出力インピーダンスは数kHz(以上)ということもあるのでしょう。ゲインも27dBと低めということもあるのか、Ben Websterの吹き出すようなテナーの迫力が希薄と感じました。

お客さんは20年以上”こんなもんかなあ...”と思いながら使ってこられたそうですが、EQ1616Dが在庫限りということで一念発起されたとのこと。

EQ1616Dを聴いていただいて、その印象の違いが大きかったので、お客さんのご要望により周波数特性(RIAA偏差)を比較してみました。測定条件は入力電圧3mV, 送り出しインピーダンス600Ω, 負荷インピーダンス10kΩ, 逆RIAAフィルターは日本オーディオ製(以上 当社標準)です。
フォノEQにおけるRIAA偏差_b0350085_03270543.jpg
これが両者の違いです。一般にRIAA偏差は20Hz~20kHz(可聴帯域内)で±1dB未満であることが一つの目安と言われます。高級機では0.5dB未満を標榜されている製品もあるくらい大切なパラメーターである訳ですが、持ち込まれた実機は30Hzで-28dB, 50kHzで-13.3dBという独創的なものでした。

拝見した製品の当時の広告には”測定器に頼らず耳でチューニングしたMONO専用のフォノイコライザー”と書かれていました。これをどう評価するかは聴く方それぞれに委ねられている訳ですが、オーディオ機器というのは実に多彩で個性豊かなものだと改めて感じた次第です。


by audiokaleidoscope | 2025-06-18 23:59 | オーディオ

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