いちばん好きなアンプ
2025年 06月 03日
今日、診させていただいたのは。


よく”マッチドペア”の定義について問われます。真空管販売店さん等で”TV-7で確認済”とか書かれているのを目にしますが、あれはそもそも朝鮮戦争で米軍が戦地で真空管が生きているか死んでいるか(=棄却値以上のGmがあるか否か)を診るための判定機であって、各真空管の特性差を確認するものではありません。
測定条件もオーディオで使う環境よりもかなり異なることもあり、一つの目安としては有効ですが、自分のアンプで本当にペア性を有しているかどうかは疑問が残ります。理想的なペア選別は実機上で行うのが理想で、たとえば同じ310AでもSV-91B初段の五結とSV-310(無帰還三結)では動作条件自体が大きく異なるので、選別結果も異なる可能性が大きいという訳です。

敢えて言えば、販売まで苦労した製品ほど印象に残っているという事はあるかもしれません。ちなみにすんなり販売に漕ぎつけた製品は今までひとつもなく、最低でも1年、長いものでは3年以上かけて形にするのがモノづくり。”出来の悪い子ほど可愛い”と言いますが、アンプも一緒で、どれも大切な分身のようなものです。