JAN 274Bの修復
2025年 05月 03日
4/30のお知らせにつきましては皆さんを驚かせてしまい、大変申し訳ございませんでした。頂戴したメール等では今生(こんじょう)のお別れのような感覚で受けとめられた方もおられるようですが、わたし自身でいえば、まだ4年半近く会社におりますので、製品ご所有の皆さんとの絆は基本的には何も変わりません。今後も変わらぬお付き合いをお願いいたします。
今後は皆さんのお手許にある当社製品のアフターサービス(性能維持)中心にシフトして事業継続していく訳で、それこそがモノづくりに携わった者が果たすべき責任だと考えておりますが、今日もそんな作業をしておりました。

この274Bはユーザーさんが何度もさまざまな接着剤を複数回にわたり注入した結果、無残な外観になってしまった状態でした。更に固着時のミスでガラス部がかなり斜めに傾いた状態でした。これを原状回復してみたいと思います。まずピンのハンダを溶融, 吸引し引出線を切らないように細心の注意を払いつつベースを外していきます。


次に慎重に引出線をベースピン内に再挿入し、ハンダを流し込みます。熱容量の大きなコテを用意し、ピンと引出線にしっかりハンダが流れるようにしないと接触不良を惹起しますので要注意です。その後ハンダ部をヤスリで整形してからベースとガラスの境界に二液性エポキシ接着剤を適宜塗布します。爪楊枝などを使い境界部にエポキシが盛り上がった状態で残存しないように注意します。
