会社的には今週末から10日ほどのお休みに入るので、今週中に仕上げてお返ししたい組立代行品やメインテナンス上がり品の最終チェックに余念がない...というと聞こえが良いですが、実際はてんてこ舞い状態。特設でもう一系統測定できる環境を増設してパラで動いています。

そんななか、数年前に診させていただいた
ALTEC 342Bが再入院してきました。いまは手が足らず社外品のメンテはやっていませんが、過去にお預かりした履歴のある機台に関しては診させて頂いています。

ALTECグリーンに彩られたチャーミングなデザイン。これは都内の超有名カフェのBGM用に使っておられるもので、MONO出力のミキサーアンプです。WEBで検索すると放送局やスタジオで...云々と書かれているようですが、実際は簡易PA用途が主の製品で4Ω~ハイインピーダンス(70.7V)出力まで対応しています。
この個体はマイク入力, フォノ入力のプラグインモジュールもフル装備されていて、たとえば運動会でレコードをBGMで回しながらマイクで”ガンバレ~”的なアナウンスも出来るような使い方を想定したものです。50年代後半から製造さていたものですが、これは60年代前半の個体です。

6L6GC系の7027ppで公称35W@117Vのアンプですが、AUX入力で測定すると楽々40W出るので出力管と整流管は生きていますが、かなりゲッターが減ってきているので、これから10年安定して使うことを考えれば更新しておきたいところです。

フルオリジナルの内部配線。パッと見、錯綜しているようですが、解線しなくても配線を目で追うことが出来、即座に回路図と比較出来るところは見事。業務用機ならではの合理性から学ぶべき点が多々あります。
今日は時間がなくてザっととしか観察できていませんが、どうも初段のA電源周りに問題がありそうなので、GWの宿題としてキッチリ向かい合いたいと思います。