今日もひたすらやってます(笑)。組立代行品の出荷検査, 買取依頼品の入荷検査などなど。

このSV-S1628Dは先日Pre1616Dをお求め下さった方からの追加オーダー。一つの買い物や一回の食事からすっかりその店のファンになって通い詰める...誰にも経験があると思いますが、提供側は同じモノを同じように提供しているつもりでも、お客さんの評価は決して一定ではありません。ここが商売の面白いところで、つまりモノだけはない、ということ。
ずっと前に”10人来て5人旨いと思ってもらえるラーメン店は超繁盛店”、ということを書いたことがあります。万人受けすることも大切ですが、波長や好みに合うお客さんと一緒に”育っていく”感覚もお店には必須で、繁盛店には必ず顧客との一体感があります。
これも相当前の話ですがホームページで”年末アンケート”なるものをやっていた時期がありました。15年くらい前の数年間でしたが、毎年1000件以上のエントリーがあり、その結果を踏まえて翌年の商品企画をするという取り組みをやっていました。”サンバレーの機器は何台持っていますか?”という問いに対して”5台以上”が最も多かった頃の話の話で、いい意味で売り買いの関係を超えた一体感が当時あったように感じます。
あれから時間も過ぎて、情報がスマートフォンなど移動機器に集約され、音楽は人と共に動くのが当たり前と言われる時代になりました。”わざわざ聴く”為の重厚長大な趣味の道具が、今や本当に一握りのエンスージアストにのみ”刺さる”時代になり、こんな時代に私たちは何を提供すべきなのか?といつも考えます。
よく同業者と話していて”これからどうなるんだろうねえ?”という話題になる時に、”でも音楽が無くなることは無い訳だから、こういうのも残って欲しいよねえ...”みたいな話になることが多い昨今。大切なのは、どんなにピュアオーディオが限られた人の為のものであっても、決して私たちは独りではないということも含めお伝えすることです。
いまこの瞬間も世界のどこかで誰かが、自分と同じアンプで音楽を聴いている...そんなことを考えながらスピーカーから紡ぎだされる音に耳を傾けると、また違った歓びが生まれてくるかもしれません。そういう一体感も含め私たちが提供していくことで、まだまだオーディオ業界も期待が出来るんじゃないか、そんな気がします。やるべきことは沢山ありそうです。