そろそろ今月の認定中古に本腰入れないとアップに間に合いません。4月はGWがあるので、いつもより一週間前倒しの特急進行なのですが、助かったのは今月の出品予定品が新古の組立代行品とかキット組立品でも極上クラスのものが多いこと。出品点数は若干少なめですが、少数精鋭で頑張っていきます。
ますはSV-S1628D / 845。

この機台の履歴をトレースしたところ面白いことが分かりました。私どもの組立代行品ではありませんが、手練れの方の作品であることが直ぐ分かったので、調べてみると某オーディオ雑誌の組立取材用に出荷した個体であったことが判明しました。

技術系ライターさんが一組んだ個体が、縁起珍妙な経緯によって再び私どものところに戻ってきて、それがまた別の方に嫁いでいくというのは何だか不思議な感じがします。念のため職人さんにチェックをお願いして、更にレベルアップしてご提供したいと思っています。
続いてはSV-Pre1616D / 松セット(組立代行品)です。

よく新古と言いますが、この個体は中古というのが勿体ないほどの新同品です。

実機の内部です。前にも書いたことがありましたが、お客さんが愛機を買取りに出すに至る経緯は本当にさまざまです。気に入って手に入れたオーディオ機器を手放す気持ちは如何ばかりのものだったでしょう。その気持ちをしっかり受け取って、”来た時よりも美しく”、次の方にバトンをお渡ししたいと思っています。
最後に今日のオマケ。先月の中古でSV-501SEをお求めになられた方から6BM8をグレードアップしたいというオファをいただき、入手したMullard ECL82 / 6BM8のエージング中のスナップです。

6BM8は一本の管内に電圧増幅ユニット(三極部)と電力増幅ユニット(五極部)が入っている”複合管”で、複雑な内部構造をしていることもあり、ペア性の定義が難しい=三極部基準でペアとするのか五極部でペアとするのか、或いは両方がマッチングしていないとダメなのかは、使うアンプによって異なります。
従って一番良いのは実機選別することで、選別結果の信頼性も最も高くなります。

何本か試して...どうでしょうか、見事な左右chゲイン完全一致!こういう結果が出るとスカッとします。中古であろうが新品であろうが電気的な品質基準に変わりはありません。今月の出品予定品があと何台か現在職人さんのところで渾身のメンテ中ですので、戻ってきたらしっかり検査させていただこうと思っています。