基板アンプのパーツ交換
2025年 04月 03日


今日はこの2台に共通するカップリングコンデンサー(4個)の交換プロセスをご紹介します。
アンプ組立後(あるいは購入後)にご自身でカップリング交換を行って音質向上を図られる方がどんどん増えています。それ自体は大歓迎なのですが、一方でトラブルも一定割合発生しており、その大部分が、①過熱による基板パターン剥離, ②元のコンデンサーのリードを抜く際に勢い余ってスルーホール(両面基板のパーツ穴内にある裏表を電気的に導通させている銅リング)まで抜いてしまうのが大半です。これが起こるといずれも高度な修理技術を要するので、経験のない方は注意して行いましょう。
今日何枚か写真を撮りましたので、具体的に説明します。

片面基板の場合は面倒がらずに基板を外し、”毛穴”が見えるまでハンダを除去(吸引)することが重要ですが、両面基板の場合は基板の見える側に敢えて少量のハンダを追加し、熱によって残存したリードが動き始めたところでリードペンチで抜き取ります(加熱が不十分な状態で無理やり抜こうとするとスルーホールも取れてしまいます)。
その後、残ったハンダを吸い取って毛穴が見えるところまで復元する訳ですが、このハンダ吸い取りにも難儀される方が多いと思います。昔とった杵柄でハンダ吸い取り線に慣れている方は別として、SPPONでスッポン!と吸い取ってしまうのがお奨めです。私は仕事で電動タイプのバキューマーを毎日使いますが、一度この効果を実感すると止められません。やはり道具は重要ですね。






両面基板を立体的に組み合わせた構造がユニークです。カウルを外されてパドックに鎮座しているレーシングカーのようで格好いいですね。データもバッチリです。
