羊の皮をかぶった狼
2025年 03月 31日
そんななか、今日ある媒体から対談取材のオファがありました。真空管アンプメーカーのトップや開発担当の覆面鼎談で仮想新製品開発会議を出来ないか...そんなお話でした。つまり今われわれ販売側がなにを考え、どんな商品が今後面白いと思っているのか自らの考えを開陳する記事にしたい、そんなお話でした。
ひとつ言えるとすれば、真空管アンプの管種, 回路形式, スペック等に関してかなり出尽くした感があること否定できません。ブランドは違えど金太郎飴のようで何を選んで良いのか分からん...という話も沢山伺ってきたなかで、近年私どもはキットを自作派の皆さんのみならず、世界に一台の自分だけのアンプを手に入れる完成品希望のお客さんのための有力な手段として位置付けて参りました。その一つが”松竹梅”とか”○○仕様”というアップグレードによるカスタマイズを可能にしたことが大きな波になったと考えています。
キット=部品の集合体ですから仮に市場価格5000円のパーツがあれば、5000円の価格アップで済む訳ですが、これが一般的な製品に置き換えると5000円は製造原価に算入され、製品価格的には3倍以上で転嫁されることが一般的です。これが近年私どもの最大の強みとなった”アップグレード版で組立代行”の価格対満足度の高さの背景のあり、この取り組みに対するお客さんのニーズは今後ますます高まっていくものと思います。つまりキット=自作と限定的に考えるのでなく、現在におけるキットの位置づけは「カスタマイズ用のベース」として非自作派の方にとっても注目のターゲットとなっているという訳です。
