オーディオとSORD
2025年 03月 13日
オーディオにおいても同様で、音源と再生装置は両輪の存在。もっと言えば性能(スペック)的な意味でハードウェア側のブレイクスルーがない(高止まりしている)なかで、オーディオという芸術にもっと光を当てるためには、良い音源が作られ市場に遍く流通するかどうかがとても重要です。
また市場原理によって販売数が減れば単価が上がらざるを得ない機器の背景もあるでしょう。更に円安による原価高騰が追い打ちをかけたというのであれば不幸な偶然です。
実は夏に向けて”リファレンスソース40”という企画が持ち上がっていました。その昔、”キット屋リファレンスディスク”と称して私どもが選んだ”真空管アンプを聴くならこの音源で”というCD, ハイレゾ, アナログをリスト化し、試聴会や真空管オーディオフェアでお配りしたものですが、その2025年版を作り始めた矢先のニュースでした。

この製品が正しく整備を終えることが出来、誰かにお求め頂けたとして、一体どんなアナログ音源が奏でられるのか、考えるだけでも心躍る想いです。クラシック, ジャズ, ロックあるいは歌謡曲...ハードウェアは一つでもソフトウェアは無限。さらに言えばハードも組み合わされるアンプやスピーカーによって無限ともいえる拡がりを見せていく訳です。
キングインターさんの事業終了は慙愧に堪えませんが、私たちユーザーによってこれからも半永久的にその音源が引き継がれていくことを此処に明言しておきたいと思います。オーディオこそSORDであるべきです。