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KT150とKT88の本当の違い

2022年の認定中古でお納めしたSV-P1616D / KT150, Arizona仕様の健康診断。
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KT150仕様ではアイドリング電流75mA, 45W+45Wのパワーによってチェック用のYAMAHA NS-10Mが15インチウーハーのような量感と弾力性でグイグイ迫ってきます。
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Arizonaの効果も絶大です。フィルムコンのリニアリティの高さも捨て難いという方もおられるかもしれませんが、ふた回りくらい太い筆に持ち替えて大きな半紙に墨を置くようなダイナミズムに大きなメリットを感じます。もし現在SV-P1616Dを標準カップリングでお使いの方はパーツ代+交換費用実費でArizona化が可能ですので、ぜひご検討下さい。
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今回お客さんのリクエストでTelefunken ECC801S, Telefunken ECC802S, Gold Lion KT88(UK)での特性確認も行っています。KT150仕様と比較するとエッジが立ち中高域の鮮度が上がる印象です。

KT88ppのイメージというと”パワフル”とか”ガッツ溢れる”といったワードを想起されると思いますが、恐らくそれはMcIntosh MC275のイメージ、言い換えればクラスAB2 75W+75Wの回路的, 動作環境的背景に依るものでしょう。常用出力クラスA, Upper / LowerのPPバランスがきちんと確保できた時のKT88のサウンドは明晰でクリア, 低域のダンピングの効いた極めてハイフィディリティな表現なのです。

吹き出すようなエネルギー感で楽しむKT150, シャープで精緻なKT88...どちらもこのアンプも魅力であることに変わりはありません。どちらを選ぶも自分自身、気分次第で心ゆくまでお楽しみ下さい。


by audiokaleidoscope | 2025-03-05 18:13 | オーディオ

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