ロシアの大砲
2025年 02月 26日

また1976年のMIG 25函館空港強行着陸の際に機体に6C33Cが使われていたという神話的事実もこの真空管に対する関心を一層高めました。個人的には或る意味で845以上にロマンを掻き立てられた出力管でした。
2005年にSV-63の開発に着手した際に決めたのはOTLでなくコンベンショナルな出力トランス付アンプとして製品化することでした。しかし一次側インピーダンスの著しく低い出力トランスは当時市場に全く存在せず、トランスメーカーも経験がないということで試作を重ね、1年以上に亘る検証の結果やっと陽の目をみた製品でした。しかし鳴らしてみると実にニュートラルで癖のない音質であったことも大変印象的でした。


あれから20年近い時間を経て、ソ連崩壊時に大量放出された6C33Cもすっかり入手困難になりました。たまに市販されているのを見かけても無選別, ペア取り不可で当時の5倍くらいしています。
6C33アンプなんてコストばっかり掛かってタイヘンだから止めておけ...当時、業界の先輩たちからはかなり口酸っぱく言われたのですが、そう言われると余計にやりたくなって作ったSV-63。こうやって触れ合えるのは今回が最後かもしれません。しっかり診てあげたいと思います。
…と今回も思い出に任せた独り言になりました。今日ノートに過去製品が何機種あるか書き出していたらトータル40機種以上あってあって改めて驚きましたが、全ての製品を愛おしく感じるのは自分が歳を喰ったからかもしれませんね。
