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再び”よくあるお問い合わせ”について

この仕事をやっていて、”よくあるお問い合わせ”の上位に入ってくるものの一つに半導体機器と真空管機器の組合せ問題があります。有り体に言えば”半導体プリと真空管パワーの組み合わせは邪道なのか?”という質問です。

これについては過去何度も書いてきましたし、本でも詳説しました。昨年まとめ的に書いたエントリーを改めてご紹介しておきますの是非ご参照いただければと思います。

つまり電気的には全く問題はありませんし、邪道でもなんでもないと考えています。個人的にも過去Mark Levinson 26SL, Goldmund 27.3ME, 現在もQUAD 33, McIntosh C34Vを所有し、事あるごとに真空管パワーアンプと繋いで楽しんでいます。

敢えていえば、半導体プリ, 真空管パワーそれぞれの個性が足し算にならないパターンも結構あり、これは実際やってみないと分かりません。裏返せば双方の良さが出る組合せも事実あって、”おお!悪くないじゃん”ということを経験された方も少なくないかもしれません。
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例えば上の写真。QUAD33と多極管ppの組合わせは躍動感という意味では申し分ありません。Autographのやや軟調なローエンドに鞭を入れて凛と鳴らしたい場合にはお奨めのセットアップと言えると思います。

他方三極管シングル(たとえばSV-91B)の味わいを十全に引き出したいという場合は、やはりSV-310を使うことになりますので、この異種混合戦はかなり経験を積んだ熟練者向けのハイテクニックということが言えるかもしれませんね。

ちなみにMcIntosh C34Vは個性が強く、真空管パワーにとってはなかなか手強い相手でもありますが、我が家では60年代のJBL C37 Rhodes(ウーハーD130)を”らしく”鳴らしたい時には独特の低域の質感を味方につけて良い感じで鳴っています。

更に使う側のテクニックと感性を試されるのが真空管プリ+半導体パワーの組合せです。特に現行の半導体アンプには真空管機器との共存を全く意図していないものも多く、稀に真空管プリのDC付近まで伸びた低域が仇になって保護回路が動作するというようなケースもあります。これも冒頭のエントリーで実例を挙げていますので併せてお読みいただければ幸いです。


by audiokaleidoscope | 2025-01-22 23:59 | オーディオ

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