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アンプは語る

日々入荷する買取依頼のアンプやスピーカー。20年選手から新同品まで…要リビルド品から新同品まで実にさまざまです。

これは書こうかどうか迷ったのですが、先週こんなことがありました。最近はテレビでもオーディオ買取店がCMを放送する時代。裏返せばそれだけ美味しいビジネスということかもしれませんが、C to Cで購入されたという当社キット組立品(動作難あり)の買取が成立した後に、査定額が買取店と当社で10倍近い差があったという事を教えて頂きました。

確かにアマチュアの方が組んだキットを買取業者さんが自ら修理して再販することは容易ではないでしょうし、そもそもパーツも持っていないでしょうから、写真だけみてハイ3000円というのは無理からぬことかもしれません。
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写真のSV-19Dはその案件とは全く無関係ですが、今日から査定に入った個体です。カルテでは当社出荷が2008年のキット組立品。通電検査では信号は通ったものの、Rchの出力段に異常がありPush側とPull側がバランスしない状況で相応のメインテナンスが必要ではあるものの、何も言われなくとも、このアンプがお客さんに大切に使われてきたことは直ぐに分かりました。見た瞬間に誰に何も言われなくても分かることがあるのです、不思議ですが。

ときどき事前に”幾らくらいになりますか?”と訊かれます。そんな時、換金性を考えればC to Cをお奨めしますと申し上げますが、そのうえで当社へ託して下さる方はそれ以上の想いを持って頂いていると考え、精一杯のことをさせて頂いているつもりです。

このSV-19Dのオリジナルユーザーさんからは「オークションに出すよりも、一旦里帰りして整備していただいた上で、欲しいと思う方のお手に渡れば嬉しく思います」とメッセージをいただきました。何よりもそのお気持ちを大切にして査定させて頂きたいと考えています。製品をいちばん知っている者が出来る責任を果たすためにも。


by audiokaleidoscope | 2025-01-13 23:59 | オーディオ

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