大詰め
2024年 12月 24日
”まあ、そのうちにやればいいや”と思ったことは結局後回しでいつまで経っても手が付かないし、結果的に良いものは生まれてこない。でも”やば!時間足りない”とお尻に灯がついて短時間でも超集中してやってものは予想以上に仕上がっている...そんな経験は誰にでもある筈です。
年内稼働日は残り僅か。心地よい緊張感とともに一日があっという間に過ぎていく感じです。今日仕上げたのは①SV-A2(アナログプレーヤー), ②SV-8800SE, ③SV-91B前期ですが、すべてセカンドユーザー品のオーバーホール案件。旧製品で結構な金額が掛かっても永く使いたいという思っていただけることを意気に感じて取り組みました。


一枚目の写真は正弦波入力で連続10V出力(=12W)というかなり過酷なエージング状況ですが、無歪でIpも安定していることが確認できたので完了となりました。
続いては91B前期。最初期の完成品ですので恐らく20年選手です。詳細は分かりませんが、おそらくC to Cで所有権が移転する際の梱包が拙かったのか、電源SWが2個とも破損、背面のFUSEホルダーの割れ, インシュレータの折損 etcのなんとも可哀想な壊れ方をして入院となりました。
内部を確認すると電源部ケミコンの容量抜け, ブリッジダイオードの電圧降下, レギュレーターの劣化, 配線材の熱硬化等もあり、ほぼリビルド対応となりました。またリクエストでカップリングはArizonaに変更しています。


前期91Bはトランスが菅野製で現在の橋本バージョンとは音が違いますが、闊達で立ち上がりの良さで今でも愛用頂いている方が多いのは嬉しいこと。費用的にはかなり高額になりましたが、それ以上のリターンをご提供できたと思っています。
あと年内に仕上げたい案件が数件ありますが、実は自分にもメインテナンスも必要なところが見つかって暮れは診たり診られたりの日々になりそうです。かなり気温も下がって湿度も低い毎日ですので、皆さんも時節柄ご自愛頂ければ幸いです。