Prime Tubeについて
2024年 12月 02日
今回は入荷後三年以上を経過した商品, 発注点以下の在庫数になった商品で今後追加発注を行わないものをピックアップして従来売価の半額~3割引でご提供させていただくものですが、そのなかに”Prime Tube”という名前が出てきたことに??と思われた方も多かったのではないでしょうか。
Prime Tubeは2004年ごろだったでしょうか、曙光電子(Golden Dragon製造元)のFMP(ファクトリー・マッチドペア)精度に疑問をもったことがきっかけで、自社選別にチャレンジしたことが発端でした。管面にSelected in Japanとプリントしたのはそのような背景で、次第に当社のオリジナルブランドとして多くの方に認知頂けるようになりました。
その後、現地での選別基準の変更や選別精度の高まりもあってPrime Tubeの役割も終わり、2010年以降は300Bのみを追加生産するだけになったのですが、局面が大きく変化したのは2022年のウクライナ侵攻でした。
当時は何が起こるか全く予断を許さない状況のなかで、ロシア製真空管の入荷が今後絶望的になる(だろう)と誰もが予想しましたし、実際一定期間は入荷が全くない時期もありました。蛇の道は蛇ではありませんが、第三国を迂回して輸入するという離れ業もありましたが、納期もかかるし自ずと価格も跳ね上がる事態に。いっときは代替調達を試みた東欧製の真空管は納期二年以上(=実質見積り不能)という状態になり、ますます混乱の度を深めることとなりました。
そこで考えたのがPSVANE社から主要真空管をまとめて直接調達し、万一の時のためにストックしておこうというプランです。防災用の備蓄米的な考え方に近かった訳ですが、今回の一連のPrime Tubeはそのような目的で一切皆さんに告知することなく保管されていたものです。
その後、海外からの調達も安定していることから、ウクライナの危機が一日も早く解消されることを祈りつつ、在庫を放出させていただくこととしました。

ECC81, 82, 83, 12BH7, 6V6, EL34, KT88, 5AR4, 5U4Gがあり、数量的にもすべて100本単位(以上)でストックしておりますので、予備球をこのタイミングで…と思われる方には良いチャンスとなるのではないでしょうか。
その他ご紹介しておきますと

これは某メーカーがアンプ量産ストックとして保有していたロット全てを譲りうけたもので、こちらもかなり数量があります。これも全数自社選別してマッチドペアを作って出荷します。過去のような価格で出たことは嘗て無いと思いますし、今後もないと思いますのでご注目頂ければと思います。
…そんな訳で年末ですし、今年はお陰さまで会社の成績もよく、蔵出しの名を借りて日ごろお世話になっている皆さんに還元が出来ればと企画したものですので、ぜひご利用いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。