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アンプと人に歴史あり

大きなミッションをクリアして穏やかな日常が戻ってきた感じで、通常業務の再開です。
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買取依頼品の査定も再開。これは久々入荷のSV-2(2007)です。

来歴不明のこの品。分かったことはもともと完成品の第一ロット品ですが、詳細に確認していくと中の純正基板はキット組立品から移植されたものでであることが分かりました。つまりニコイチ品です。

なぜこの個体がニコイチになったのかは買取りに出して下さったオーナーさんにも分からないとのこと。何らかの理由があったことは間違いないですが、私どもから最初のユーザーさんに嫁いでから17年経って里帰りしたこのアンプ、過去私どもでメインテナンスをさせて頂いた品物であることも分かり、改めて令和の大修理にチャレンジすることにしました。うまくいけば来月の認定中古に出品させて頂きます。

私も含め、このブログの読者さんにも中古品を入手されて愛用されていらっしゃる方が多いと思います。ふと前のユーザーさんがどんな人でどんな使い方をしていたんだろう...と思うことはないでしょうか。私で言えば製造後半世紀以上経っているスピーカーやアンプを丁寧にオーバーホールして宝物のように愛用している訳ですが、何十年か前、このアンプ(スピーカー)でどんな音楽を聴いておられたのだろうか…と考えると新品にはない深みというか歴史を感じます。

いまやヴィンテージ楽器やヴィンテージカーの価格高騰は目をみはるもので、程度の良い中古品は新品価格を遥かに超えるパターンが少なくありません。大切なのは単に旧いだけなのか、ヴィンテージといえるレベルの物なのかの見極めができるか如何にかかっている訳で、裏返せば名ばかりヴィンテージも少なからず流通していることも認識しなければなりません。

前から申し上げていることですが、中古品は一点一様。外観ピカピカでも使い物にならないものもありますし、歴戦の勇士でもバリ物も幾らでもあります。私どもが査定を行う際に5段階の格付け(S~D)をします。新品同様のSから部品取りのDまで製品グレードは実にさまざま。私どもでは2グレード上がらないと再販しないルールです。

アンプと人に歴史あり…最初に購入された人の想いと感動をそのままバトンタッチできるよう、妥協なく出来ることをやっていきます。



by audiokaleidoscope | 2024-11-27 23:59 | オーディオ

SUNVALLEY audio公式ブログです。新製品情報,イベント情報などの新着情報のほか、真空管オーディオ愛好家の皆様に向けた耳寄り情報を発信して参ります。


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