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月末

本当にはやいもので今日で10月もお終いです。

今日は締め日でもありましたので、朝5時半から作業を開始して何とか”今月はここまではやる”と決めたゴールテープを切ることが出来ました。とはいえお預かりしている案件は山積している訳で、引き続き品質第一で向かい合っていきます。

今日、作業したなかで印象に残った2台を写真に撮りました。
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SV-722_M7 / Telefunken ECC83仕様(メインテナンス案件)

なぜこんな格好で通電されているかというと、SV-722のようなハイゲインプリは設置状況や接続するケーブルなどで状況がかなり変化します。特にフォノに入力に関してはMC(Low)+フラットアンプで約90dB(31,000倍強)のゲインを持ちますので、本当に僅かななことでノイズレベルが変化したり、外部からの誘導の受け方が変わる場合があるのです。

蛍光灯をつけたり消したり、ケーブルの引き回しを変えたりして様々な条件で確認し、ぶじ出荷検査を通りました。
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電気的確認のあとは聴感でも確認する訳ですが、SV-722はフォノ段がマッキンC22とマランツ7の定数をそのまま使っていて両者でかなり出音が異なりますが、このM7 typeはTelefunken効果もあって素晴らしい音でした。キレがあって且つ深々とした余韻もある記憶に残る音でした。

つづいては今月の特選中古の後変案件。もはや恒例となった真空管&カップリングのグレードアップです。
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SV-P1616D / Mullard CV4024, Gold Lion ECC82, Arizona Cap., KT150仕様

元々はJJ ECC81, JJ ECC82, 標準フィルムコン仕様で、この状態も十分満足いただける状態と判断し出品させていただいたのですが、それなりのコストをかけてアップグレードすることで、それ以上の効果が得られる場合があることをこの個体で再認識しています。

市場の多極管プッシュプルはだいたいAB級で出力管のプレート電流は40mA前後が多いなかで、SV-P1616DでKT150, KT170を使うと電流70mA, 32W無歪というハイパーマシン化する余地を残しています。

そのうえでファーストギアMullard CV4024 + セカンドギア Gold Lion ECC82で強力な立ち上がりと大トルクを引出すことが可能となり、眠っていて獅子を起こしたような変化が現れます。お手許のP1616Dのアップグレード + 特性確認をご希望であればお気軽にご連絡いただければ、時間はかかりますが対応可能です。

このアンプの太く且つ130kHzまで伸びた高域のレンジ感を感じながら今日の作業は終了しました。11月もガンバロー!


by audiokaleidoscope | 2024-10-31 23:59 | オーディオ

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