月末は作業場に籠って出荷前点検を待つ製品と一つ一つ対峙していきます。
近年は特に組立代行品においては多くが特注仕様。つまり通常松竹梅でセットアップしている訳ですが、お客さんが事前に何らかのカスタマイズオーダーをされるケースが非常に増えてきました。車や楽器の世界でも”カスタムショップ”と呼ばれる自分だけの一台を作り込む工房がありますが、まさにそんな感じ。
後変事例もずいぶん増えてきて正直とても大変ではあるのですが、こうやってブログ等で日々情報発信していることが皆さんの何らかの情報源になっているのであれば非常に嬉しいことだと感じます。
今日やったのは…

これはSV-310EQ / 松を後変しているところ。整流管をPSVANE WE274BからMullard GZ37に替えて…

ツマミを敢えて前期仕様に替えて…

TESLA E88CCをMullard ECC88に替えて…

元々は梅セットだったのが、すべての真空管が替わり、カップリングコンデンサーが替わり…

こうなりました。Brimar 12AU7(3), Tung Sol KT150, Mullard GZ34, Arizona Cap. 化というフルチューンバージョンに。別のアンプに生まれ変わった感じです。
最後はSV-S1616D / 300B仕様[後変]。もともとは梅(JJ ECC81, JJECC82(2), PSVANE 300B)でしたが…

Mullard CV4024, Gold Lion ECC82(2), Western Electric 300B, Arizona Cap. という最強化が図られました。
車でも楽器でもアンプでもカスタマイズによって性能や音質が上がるだけでなく、自分との距離感が更に縮まる(=一体化できる)感覚が大切なのでしょう。これからもパーツや真空管がある限り対応出来ればと考えています。