今日も都内。もっとも印象的だったのは某所で行われたフリーマーケットでした。デザイナー, スタイリスト, ミュージシャン等いわゆるクリエーターが私物を出品するスタイルです。
私にもお声がけいただいてレコードや
自作アンプ, 真空管などをお預けしたのですが、会場で沢山の方と対話できて非常に楽しいひと時を過ごすことが出来ました。

ほとんどのお客さんが非オーディオ系の方で、おそらく最も刺さったのは上のポータブルプレーヤーのようでした。プレーヤーから
Bluetoothで真空管アンプに飛ばして鳴らすスタイルを興味深く眺めておられました。DAコンバーターは今回ありませんので、Bluetooth受信機内蔵の簡易DAでアナログに変換した信号を直接アンプにつなぐ形です。
あるお客さんがこんなことを仰っていました。趣味でオーディオを楽しんでいるという女性の方でした。
「音楽が好きで音にもこだわりたいと思いつつ、オーディオは最近はたいへん高価で私たち一般人には無縁のものになっている訳ですが、オーディオメーカーをやっている方がこういうスタイルでレコードを鳴らしていることに少し驚きました。」
まず今回わたしは個人の立場で私物を出品させていただいたことを前置きしたうえで、個人的には特に若い方が積極的に音楽を楽しんでいただく為のポータブルなアナログプレーヤーやBluetooth, 小型真空管アンプで、どんな形であれ音楽に親しんで頂くことを大切にしたいと申し上げました。そのなかで更に高みを目指す方に資する活動が私たちのミッションです、とお話しました。
一部のマニアが支えているように見えるオーディオ業界。しかし音楽を楽しむ手段と見方を変えて俯瞰的に見直すと何十万, 何百万というオーディオ機器が如何に非現実的なものであるかが明らかになってきます。廉価なポータブルプレーヤー等で嬉々としてレコードを楽しむ若者たちが沢山いる…この二極化状況が好ましいことではないことは明らかです。
会社的には私はその中間をつなぐ存在でありたいと思って20数年活動してきました。安ければ良いというのも違う、しかし高いものが良いという風潮に対しては牽制的な存在でありたい、私たちが目指すは中間的存在であると改めてそう思った今日でした。