B to Bの領域では見積期限はいつ、伝票の締め日はいつ、支払いはいつ…様々な期限をお互いに遵守し合うことで回っていくものです。他方B to Cの世界では此方が想定しないことも往々にして起こります。時にそれが嬉しい誤算であることも。
例えば今日、出荷前点検をした何台かはすべて10年あるいはそれ以上前にキットでお求めいただいたものを、このタイミングで組立代行依頼を頂いたものです。他のメーカーさんではどうされているのか分かりませんが、私どもでは組立途中のものも含めて基本的にお受けしています。
大手家電メーカーさんの場合では製造数量が何十万台というオーダーであることから製造終了後8年でサポート終了等のルールを自主的に定めておられますが、私どものような少量生産の場合は融通の利く範囲で対応できることはやりましょう、というスタンス。何らかの事情で未組立のまま死蔵されているキットが陽の目をみるチャンスは私どもにとっても大変嬉しいことです。


たとえばこのSV-353(セレクター)は2014年モノ。未開封キットを完成品に仕立てさせていただきました。10年経っていても組立保証を付けてお届けします。

このSV-91BもJENSEN錫箔世代ですから、かなり時間が経っている個体ですが、この通り新品として息を吹き返しました。”いつか作りたくて買ったんですが、タイミングを逃してしまって…”とご相談いただいて良かったです。
中古買取品しかり、修理依頼品しかり、今回のような旧い組立代行品しかり…今日も”託するなら産みの親へ”…と言って下さる皆さんから製品が届きます。10年だろうが20年だろうが出来ることはやる…実は私たちが一番喜んで衝き動かされているような気がします。