6L6系真空管のすすめ
2024年 09月 24日
6L6系真空管というといまひとつ地味な存在というイメージがあるかもしれませんが、1930年代半ばにRCAが開発した歴史ある由緒ただしき出力管で三極管を上回る高効率, 高出力, 高耐久性により急速に普及しました。最初はメタル管の6L6から始まりガラス管の6L6Gが登場し、その改良版である6L6GA、そして同定格の小型版6L6GBを経て、上位定格の6L6GCに発展していきます。
6L6GCはオーディオ用途に広く使用され、UL接続で約8Wという一線級の出力だけでなく、他のビーム管ともコンパチ性が確保しやすい側面があり、自作派層にも人気があります。ペアで数千円~1万円前後で入手できるものが多く、音質的にもニュートラルで駆動力もあるので、現代の小型, 低能率スピーカーでも大音量さえ望まなければ難なくドライブできる点が最大のメリットといえるでしょう。
現行管でいえば中国, ロシア中心に多様なバリエーションがありますが、なかでも
をご紹介しておきます。また6L6GCは差替え可能真空管として音質的に定評のある1614, 5881, 5932, 7581Aなどの四桁球も豊富で非常に奥が深い点も面白いところです。
6L6系真空管は歴史があるのでヴィンテージ球も豊富です。
確かに市場は300B中心に回っているように見えますが,他に魅力ある真空管が沢山あります。まず手始めに6L6系でタマアンプの魅力を味わって下さい。思えば私自身も最初の自作アンプは6L6GCが始まりでした。今でも良いタマからスタートできたことをラッキーだったと感謝しています。