火曜日は組立代行品の出荷前点検日です。今日は頑張って4台作業しました。どれもバッチリ仕上がってます。
まずはSV-S1628D / PSVANE WE211仕様。数ある211のなかでも繊細で情報量の多さではナンバーワンと言って良いでしょう。211搭載時は自己バイアス(調整不要)です。
もちろんカップリングはArizona。機構系締結の確認, 摺動部のアルコール洗浄, 全ハンダ箇所の浸潤チェック, PSE法準拠の安全点検など全てクリアではじめて出荷OKとなります。
続いてはSV-310 / PSVANE WE仕様です。600Ωの出力トランスから送り出される信号は全帯域において安定した出力インピーダンス特性と駆動力をもつところが最大の魅力です。ピーキーなところのない余裕のドライブ力をぜひ味わっていただきたいですね。
このパーツ点数の少なさも高音質の秘密。フィードバックに頼らず特性と音色を作り込むのは素材の良さが重要なのは言うまでもありません。出力トランス付のプリで12Hz(-3dB)~125kHz(-0.7dB)実測のリニアリティがSV-310の最大の魅力といえるかもしれません。
そしてこちらはSV-EQ1616D / 松セット。職人さんから上がってきた状態で十分満足できるスペックだったのですが、更に完璧を目指して増幅段(Gold Lion ECC83)を再選別して左右ゲインを完璧に揃えました。
松セットなので送り出しのコンデンサーはX335 / ASCですね。ASCのXシリーズは本国での製造がオンデマンド的で製造中止の噂が出ては消えという状況ですが、いまのところ在庫は潤沢です。フィルムコンでありながら音のボディがしっかりしているので真空管フォノEQの良さを最大限に引き出してくれるキーパーツです。
そして今日の仕上げはエレキット TU-8850 ”最強”バージョンです。個人的にもっともこのアンプの良さが出ると思っているPower Mode : HIGH, 三結, 無帰還でエージングしているところ。測定はULで行いましたが出力は15W(11V / 8Ω)出ますので、どんなスピーカーでもバリバリ鳴らしてくれることでしょう。
...こんな感じで一台一台作り込んでいるので量産は無理ですが、今後も音質第一を堅持していきます。今日の4台は私どもの夏休みにご注文いただいたもの。宿題の提出が遅くて申し訳ありませんでしたが間もなく納品ですので、どうぞお楽しみに!