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デジタルの向こう側

会社の休み中のご注文ですが、いくつかの特定のアイテムにオーダーが集中して売切れ(在庫なし或いは一時的な非表示)になっているものが出ています。すぐに追加手配をかけていますが、入荷までしばらくご不便をお掛けする可能性がありますことをご了承を頂きたいと思います。

敢えて幾つか挙げさせていただくと、ひとつはGold Lion真空管、そしてArizona Cap、加えて正直わたしも予想外だったのがデジタル関係、具体的に言うとマスタークロック, 10MHzクロックにこれほどオーダーが集中した記憶がありません。これには正直スタッフ含めて大きな驚きでした。

Gold Lionに関してはブログ等で何度も音の力強さに関して言及してきましたし、カップリングコンデンサーの音への寄与度の大きさも皆さんの理解がずいぶん進んで、或る意味で溜飲を下げた気持ちであったのは事実ですが、MUTECに関しては正直完全にノーマークでした。

デジタル再生におけるクロックの重要性は最早言うまでもありません。音の立ち上がりの明晰さ, 音場の曇りのなさ, 空間の深さ…装置が全く同じであってもクロック精度が上がるだけで別の世界が出来(しゅったい)します。

たとえば井筒さんの新譜
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これまでの井筒さんの作品から一線を画した歌唱スタイルと音作りは、再生音のグレードが上がるにつれて更に明確になるでしょう。以前の”まにまに”シリーズとも近年の高田英男さんとのコラボ作品とも違う音の景色が見えてくる筈です。そのキーワードは”浮遊感”です。
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今回も高田さんのレコーディングはフォーマットのポテンシャルを極限まで生かしたダイナミックレンジの広さという点では同じです。ただRef10を加えたMC-3+USBリクロックモードで再生した音は、いままでの井筒+高田コンビの音以上にライブネスが高く、過去作品のなかで最も音が浮かんでいるのが非常に印象的で、ミックスのあり様が明らかに変化していることを明確に感じさせてくれます。

最近急速にフィーチャーされている”イマーシブオーディオ”(Dolby Atmosなど)に通じる浮遊感が魅力的な今作は、これからのデジタルオーディオ再生のひとつの”メートル原器”になるかもしれません。ぜひ極限までジッター(時間軸の歪み)を排除した装置環境で再生してみて下さい。


by audiokaleidoscope | 2024-08-19 22:32 | オーディオ

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