9日間の夏休みをいただき有難うございました。休みが終わってホッとするというのは変な感じに聞こえるかもしれませんが、留守番担当としての偽らざる心境です。トップページに”認定品”のお品書きもアップできました。
そういえば今日、会社に電話してこられた方が言っていました。”なに買っていいか分からないんです”。よくあるお話です。そんな時にするたとえ話があります。
私たちが若いころCDを買うのは勇気がいりました。今のようにサブスクの時代ではないので、ちょっと聴いて”こりゃ違う”と別のアルバムに遷移することも出来ない時代。でも2500円も出したんだからと、何度も何度も聴き返すうちにだんだん好きになっていく、間合い(距離感)が狭まってくる…音楽もオーディオもそんな風に付き合うと楽しいですよ。まずは自分を信じて一台手に入れてみる、そこから始まる何かを楽しむことが大事かもですね…そんな話です。
人間と同じで百点の人も零点の人もいない。良いところを見つけて長く付き合って初めて見えてくるものがある。まずはシングルアンプの安いもので十分。きっと感動しますよ…と申し上げた次第です。
…帰宅してしばらく触っていなかった機器に聴診器をあててご機嫌伺い。リラックスした心地良い時間です。
Western Electric 7A (1920's)
Westenのアンプなんて特性的には一つも誉められるところはありません。このアンプなどは出力0.数WでF特もせいぜい数kHzまで。下も100Hz以下は殆ど出ません。ほとんど病膏肓に入った世界ですが、このアンプでしか出ない音がある…その良さもある程度つきあってみなければ分かりません。
手に入れた以上は付き合っていく、そこから生まれる経験が次につながっていく。レストランのクチコミをいくら見ても味は食べてみなければ分からないのと同じで、結局のところ主体的に行動しないと本質に近づくことは難しいのかもしれませんね。