EL34を見直した話
2024年 08月 05日
このMIDはタンノイの派生モデルという位置づけですので(くわしくはこちらをご覧ください)、自ずと300Bシングルで鳴らすという方が多いかもしれませんし、実際MIDユーザーの方で300Bアンプで鳴らしていらっしゃる方が多いのも事実です。
ただ今回試聴の際のリクエストは”EL34で聴いてみたい”というものでした。EL34…こう聞いて意外だなと思った方もいらっしゃるかもしれません。EL34は6L6系と同じで”はじめての真空管アンプ”的な位置づけと考えていらっしゃる方が多いタマ。そのEL34シングルが今まで体験したことのないような良い音でMIDを鳴らしたのです。正直これには私も非常に驚きました。
振り返ってみると、どこかでEL34という真空管に対して自分のなかで深いバイアスがかかっていたのかもしれません。それぞれの真空管の個性と魅力を理解しているつもりでしたが、今回改めてEL34シングルの魅力を再発見したと同時に、オーディオチューニングの最大のポイントは主役であるスピーカーの個性を見極めたうえで最良の伴侶となるアンプをセットする重要さに改めて気づいたと感じた次第です。