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作業日誌

今日は修理上がり品の出荷前点検と買取希望品の確認でした。
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KR300B片切れで作業が止まっていたSV-38T前期キット(セカンドユーザー品)ですが、代わりのKR300Bが届きましたので、Western Electric 311Bも交換して再測定とエージング(10時間)。なかなかの電圧です。このくらいのハイボルテージになると直接手で測ることはせず、被検査箇所とテスターをミノムシケーブルで繋いでいます。なにより安全第一です。

朝イチで大物を仕上げたあとは、買取依頼品の査定です。査定は何をやるかというとまず外観検査、そして通電確認と測定、そしてキット組立品に関しては製作レベルの確認です。

正しく測定するためには問題点を除去する必要があるので、査定と言っても予備修理的なプロセスが必要なことも往々にしてありますが、当社の場合はほぼ100%買取成立の実績がありますので、コテを当てさせて頂いてから正式に査定する場合も結構あります。万一製品をお返しすることになった場合でも「こことここは直しておきましたので」ということも過去ありました。

広告などで”その場で現金買取り”とか”壊れていてもOK”というのを見かけますが、正直どうやって金額を決めているのでしょうか...私どもでは一日3台か4台が限界です。つまり査定は結構な作業なのです。

今日は3台査定させて頂きました。
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TU-8900 / Prime 300B ver.5, Arizona Cap.仕様
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TU-8200 / Gold Lion KT66仕様

この2台は当社組立職人さんの私物、いわばプロ組立品です。なのでパパっと診てスルー…とはせず、通常のキット組立品の査定と同じプロセスで確認作業を行います。各部の写真を撮って各種測定を行って記録するともにパーツや真空管の劣化を確認し予後(将来的な状態)まで想定しないと販売出来ないからです。

幸いこの2台は買取成立しましたので、今月の認定品としてお目見えする予定です。

そしてこれ。つい先日のエントリーで”これを今でも探しておられるという方が沢山いらっしゃいます”とご紹介したSV-19Dが入ってきました。まだ買取は成立していないのですが、外観もきれいで電気的にも上々という個体です。
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写真の出力管はSED(Svetlana Electron Devices) / Winged CのEL34。いわゆる本家Svetlanaですね(いま新品で売っているSロゴのSvatlanaとは別物です)。

なんと今回の19Dには上のEL34のほかにSED 6L6GC, SED 6550Cも付属していました。最高の差換えセットになるかも、ですね。
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これが内部。全箇所竹ピンセットチェックを行い、全箇所OKで機構系の締結も問題なしでした。なんとか買い取らせていただいて待っていた方にご案内できるといいのですが。

このSV-19DのほかにもSV-86B, SV-38T, SV-128B, SV-2(2007), LM91A, LM86B, Super 8Bなど”入荷予定はありますか?”というリクエストが入っている機種が沢山あります。もし譲ってもいいよ、という方がいらっしゃいましたら是非ご一報頂ければ幸いです。


by audiokaleidoscope | 2024-07-09 23:59 | 真空管

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