今日は
来月から価格改定されるエレキット組立代行品の出荷前検査からスタート。通常他メーカーさんの製品の組立は行わないのですが、エレキットとは本当に長いお付き合いということもありますし、単なる取引きを超えた協業をずっとさせて頂いてきて自社製品と同じくらい愛着を感じているので、組立のご要望があれば喜んでお受けしています。

TU-8900は今日は2台チェックさせて頂きました。写真は最強バージョン(Gold Lion ECC82, Western Electric 300B, Arizona Cap.仕様)です。当社ではTU-8900は無帰還推奨ですので多くの方が無帰還でオーダーされますが、帰還がかかっていないアンプほど真空管の素性が総合特性に影響を与えるので、真空管の選別もよりシビアで且つ時間をかけて行う必要があります。
その昔あるメーカーの設計者が”NFを深くかけておいた方がタマの個体差がネグれて歩留まりが上がる”と言っていたのを聞いたことがあります。しかし真空管アンプの良さを引き出すためにはNFBは三極管で3dB程度, 多極管で6dB程までが一般的で、過度に深いフィードバックは音の鮮度を損ないますし、なにより真空管アンプらしさをスポイルしてしまいます。

これはもう一台のTU-8900。真空管なしでの組立代行という注文で、Brimar 12AU7, Western Electric 300Bで動作確認します。カップリングは標準ですが良い音です。

そして
TU-8500。唯一といってもいいフォノEQ付きの廉価帯プリの存在感は今も健在です。

当社製品も頑張っています。SV-S1616D / KT150仕様。いわゆる梅セットで出力管をアップグレードしたセットアップです。

思い起こせば1616シリーズの初代モデルがこのS1616D / 多極管仕様でした。デビューは2015年でしたので、もう9年になるという訳ですね、
ブログで最初に製作記をアップした時のワクワク感を昨日のことのように覚えています。
今週中にあと数台修理品の確認作業が残っています。”納期は約束”ですから頑張って品質優先で仕上げたいと思います。