超音波加湿器と白い粉
2024年 06月 12日

これは以前にも書いたことがあるかもしれませんが、真空管アンプで最も多いトラブルの一つで、過大な突入電流が原因です。今回は恐らく製造不良ですが、数年使って劣化した整流管でも同じことが起こります。電源を入れてアンプに電流が流れ始めたタイミングで整流管内でスパークが飛ぶようになったら替え時と考えていただくと良いでしょう。
整流管は一本でアンプ全てのB電流を賄う縁の下の力持ちですから、他の真空管よりも短寿命です。現行球は何千円からお求めいただけるので、消耗品と割り切って定期交換するのも一つの方法です。
せっかくお預かりしたので、アンプ内部を確認させて頂いた際に少し心配なことが検出されました。簡単に言うとアンプ内部全体にうっすら白い粉が付着しているのです。
拡大写真を何枚か撮りました。


言うまでもなくアンプは電気製品ですから内部が湿潤環境にあることを想定していません。超音波加湿器によってアンプが壊れたという話は伺っていませんが、出来れば加湿器との距離, ミストが出る方向, 角度を調整いただいてアンプに直接降りかかるのを回避するのは一つの智慧ではないかと思いますが、加湿器稼働時は部屋のあらゆるもの、例えば絵画や写真の表面も常時濡れた状態にある(可能性)を想定しておいた方が良いかもしれません。