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一夜限りの自宅試聴会

これは昨日買い取らせていただいた通称「WE指定8インチ標準箱」(ALTEC 622B Utility Cabinet準拠)。
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米松製の密閉箱で8インチ(20cm)ユニット用です。元々は上の写真の上下逆(斜め下向き)の壁付け用。小学校の黒板の上についていたアレの元祖だと思っていただくと分かりやすいかもしれません。

ワイドレンジではありませんが密度感のある濃い音を聴かせてくれます。久しぶりに音を聴いてみましたが50年代, 60年代ジャズは非常に味わい深く鳴ってくれます。

そして下の写真は今日会社帰りに預かってきたものです。
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上の指定箱に脚がついたように見えますが、サイズ的には指定箱よりも二回りくらい大きくて逆に奥行きは浅めです。
一夜限りの自宅試聴会_b0350085_22124270.jpg
後ろ側はこの通り。つまり後面開放になっています。ユニットはALTEC 403aがついています。

この箱を見て記憶がある方は相当の通。量産されたものでなく、”合宿”と称してお客さん有志が乗鞍のペンションに集まって行った自作会の課題作をベースとしてごく少量追加生産したものです。このような良い状態で現存しているとは思っていなかったのでとても驚きました。

以前にも書きましたが、二度と見ることはないだろうと思っていた製品と再会できるのは本当に嬉しいもの。お預かりして自宅へ直行し、そのまま軽く音出ししているところです。

後面開放のメリットはユニットに背圧がかからない=ユニットの個性がよく出ることが挙げられるでしょう。755aと403aでは構造も音もかなり違いますが、後面開放は拡がりがよくスカッと屈託なく鳴る感じでヴォーカルなどは非常にいい感じです。

後面開放が絶滅危惧種で製品として販売されているものは殆んど見かけないのは、低域の逆相成分の回り込みから測定値的にバスレフや密閉とは比較にならないから。他方データからは想像できない味わいがあって、この音に慣れると従来のユニットが箱に閉じ込められた作られた音のように感じてしまう部分あります。ユニットを755aに替えるともっと重心が下がるでしょう。

明日朝には会社に移動しますので、時間を惜しむように一夜限りの自宅試聴会を楽しんでいるところです。

by audiokaleidoscope | 2024-05-28 23:59 | オーディオ

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